のんびり上海・南京の旅

平成13年11月9日〜【13日間】

 岡山支部の旅の会では昨年11月、旅の会の12名(女性2名)がツアーを組んで上海、南京、無錫などを観光しました。
岡山空港から上海へは2時間、新空港からはマイクロバスで中国では4番目に大きいという太湖のほとり無錫へ。かつては熾烈な視聴率競争をしたこともある老兵が和気あいあい、呉越同舟のんびりと遊覧しました。


 淡水真珠の養殖筏の間を縫い、喫水線すれすれまで荷物を満載した船や、上甲板にお客を満載した観光船とのすれ違いは異国情緒たっぷりの風景でした。また400年の歴史を持つという恵山泥人形工場では、若い娘さんの器用な手先と童子人形の無心な表情に皆さん見惚れていました。
 

 
 つづく南京は黄葉したポプラ並木の休日の朝。椅子にもたれてのんびりと毛糸編みをしている親子や、大勢の人が囲碁や食事のテーブルを囲んでいる街角の風景をバスの窓越しに眺めながら、1937.12.13〜1938.1と大書されたメモリアルタワーの建てられた南京戦争記念館(侵華日軍南京大虐殺記念館)へ向いました。折から教官に引率された中国の専門学校の生徒が整列し黙祷を捧げていました。 また日本軍による南京侵攻の写真や数々の遺物などを見ながら涙を流している中年の女性を見ると、幼年時代B29による無差別の焼夷弾空襲を受け、母と姉妹の手をつないで逃げまどった記憶が鮮やかに蘇り、たまらない気持ちでした。
              

 しかし市内のメイン道路沿いにはカラフルな巨大看板が立ち並び、車道には鮮やかな広告が描かれたバスの間を自転車や、オートバイを改造した輪タク、ベンツやワーゲンのタクシーなどがわれ先にと走っており、過去と現代が錯そうする風景も新鮮に感じられました。
南京からは広軌の大陸鉄道に乗り、飲茶のサービスで談笑しながら、延々と植樹された防風林の間から農村風景を眺めつつ、再び上海に入りました。
上海はAPEC、念願のWTOへの加盟実現など、街は噂どおり活気づいている感じでした。宿を取った上海新錦江大酒店の空中楼閣からはあちこち建築中のビルのクレーンが眺められました。そして、かつては租界があったという黄浦江の外灘は、ライトアップされた468メートルのテレビ塔がひときわ美しく、世界一の夜景に思えました。

 帰路、市内から新上海空港までの8車線の高速道路の分離帯の広さや植樹並木のスケールの大きさに、広大な土地と人口を背景として急成長する中国を感じさせられました。
旅行中に撮影した写真の一部を下記のホームページにも掲載しています。
                http//www.3.oninet.ne.jp/naka24/

                                    中西厚(OHK OB) 記
 
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