カナダ斉藤寝具の旅
                                 山陽放送OB  高屋 盈
    夜明けのフローラルコンドミニアム      

 私たち夫婦が昨年2月7日からタイ王国チェンマイ市で生活を始めて早いもので一年が経ちました。
平成15年8月何気なく見ていたテレビで、チェンマイとマレーシアのペナンでロングステイを始めた二組のご夫妻の生活ぶりを見て、直感で[これだ!]と思いその時チェンマイでのロングステイを決断したのでした。直ちに妻や子供たち、孫達にも私の決意を伝えました。妻は余りに突飛なことで、最初は乗り気ではなかった様ですが、私の決意が固いことと、子供や孫達が私を応援してくれたこと、事前に2度タイに同伴して下見をしたことで、タイが低開発国だという先入観も、少しは払拭されたようでした。
タイでは今日本からの「年金移民」が増えています。日本での長期滞在ビザ発給が04年は過去最高の203件に達したということです。私の想像ですがこのうち半分位の人が古い都で住みやすいチェンマイに来ているのではないかと思います。

自宅でパチリ チェンマイの町並

タイ国への長期リタイアメントビザの取得は、50歳以上で年金が年間80万バーツ(約240万円)以上か、80万バーツ以上の預金をタイ国内銀行に預け入れなければなりません。このビザではタイ国内での就労は出来ません。タイでの一世帯当たりの平均年収は15〜17万バーツ(45〜51万円)と聞いています。従って80万バーツはこの約5倍にあたります。このビザ取得者の入国は、タイ政府としてもウエルカムだと思います。私の周りの友人知人は、全員といってもよいぐらい、ロングスティビザを取得していてタイ生活をエンジョイしています。月平均の出費は7月に超高級といわれるフローラルコンドミニアムに引っ越したこともあり二人で約30万円見当ですが住居の程度によっては20万円程度でも十分幸せな生活が送れます。

これまでチェンマイで生活して見て良かった点をあげて見ます。
 1.気候が穏やかで過ごし易い。(日本の様な寒さが無い)
 2..食べ物が美味しく食材も豊富。
 3.物価が日本の三分の一と非常に安い。人件費は六分の一以下。
 4.住環境が優れていて、街に緑と花が多い。
 5.街に歴史があり、観光地としても優れている。
 6.医療の心配が無い。(大病院は日本語が通じ、技術も良い)
 7.治安が良く安心。
 8.現地の人は年配者にやさしく親切。
 9.町に活気がある。(まるで昭和30〜40年代の日本のような)
10.北は北海道、南は沖縄出身の、同年代の日本人が沢山住んでいる。
11.外国人特に西洋人が大勢住んでいて国際性がある。
12.ゴルフ天国、タイマッサージ、スパ等も安くて手軽に受けられる。
反対に悪い点といえば
 1.バイクが多くノーヘルメットや二人乗り三人乗りで、交通事故が多い。
 2.車も多く排ガス規制が余りなされていず、乾季にはスモッグが多い。
 3.街に野犬が多い。(余り人間が咬まれたと言うのを聞かないが)
程度であまり思いつかないほどです。
あとは言葉の問題です。少しはタイ語が話せた方が良いと思い、昨年から週二日知り合いのタイ人に自宅に来て貰って学んでいます。

昨年末12月18日から22日まで家内と共に4泊5日で、チェンマイの知人20名と隣国のカンボジアのアンコールワットにバス旅行しました。
全行程2000キロ以上でさすがに疲れましたが、アンコールワットなどの遺跡は想像以上に規模も大きく、一見の価値がありました。タイ国内はどんな田舎に行っても道路は舗装されていますが、カンボジアでは重要国道でも舗装されていない所が沢山あります。矢張りタイは、ラオスやカンボジアに比べれば格段に社会資本が充実している事を再認識しました。

正装の高屋さん一家inチェンマイ(写真館)

 今後はその他の東南アジア諸国や中国、出来ればインドにも行って見たいと思っています。
先日1月14日には私共夫婦の共通の友達である小学校の同期生14名がはるばる日本から大挙してチェンマイに私達を尋ねて来てくれました。チェンマイのホテルに三泊したのですが、私とタイ語の先生の企画立案したオリジナルの観光日程で、朝早くから夜遅くまで楽しく過ごす事ができました。友人達は私共夫婦が実に楽しくチェンマイライフを享受している様を見て非常に羨ましがると共に、安心して帰国しました。

チェンマイにきて間もなく一年になります。本当に充実した一年だったと思います。
3月末から4月の上旬にかけて10日間ほど岡山に帰ろうと今計画しています。

                                                  終わり                                

このリポートのダイジェスト版は春の民ク全国誌に掲載されます
                                         2006/2